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□次逢う時は
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捏造悪魔×天使パロ
小さい頃から言われていた言葉。
天使は敵
人間を不幸しろ
しかし俺らの世界に言うことの聞くような、良く出来たガキはいないので、やりたいことはやるし、やりたくないことはやらない。
しかし天使は敵や仕事は人々を不幸にすることなど、その他もろもろの掟はしっかりあったりする。
そして今日、俺は人間の姿で持ち場のかぶき町をぶらぶらしていた。一応仕事だが、気紛れでサボったりはしている。
今日もサボろうかと思っていると、遥か上空からものすごい勢いで何かが降ってくる。
もちろん、拾ってやろうなんて善意はこれっぽっちも持ち合わせていない俺は、そのまま通り過ぎようとしたが、それはすぐ目の前に降ってきた。
人間らしきそれの頭には輪っか、白いワンピースのような服装。
ただ一つ、純白の羽は付いていなかったが、容姿は間違えなく天使そのものだった。
落ちてきた、否、墜ちてきた彼女の姿に俺の息は止まり、鼓動が速まる。
背丈からしてまだ幼いことが伺えるが、天使なのだと実感してしまうほどに、ピンクの髪に色白の彼女は美しかった。
「まだ準備も出来てないのに後ろから押してんじゃねーヨ!帰れねーダロどうすんだコノヤロー!!」
だが、現実はそう上手く出来ていないもので、ついさっきまで見惚れていた彼女は、空に向かって罵声を吐いた。一気に冷めた俺はしばらくそれを見ていたが、天使はこちらに気付いたらしく、お前人間なのに見えるのカ?なんて聞いてきた。
いや、俺人間じゃねーし、悪魔だし
と突っ込みたいところだが、それを言ってしまってはつまらない。
てか天使なら人間と悪魔見分けるスキルを身につけたらどうなんだ。
「見えるのかって、他の人には見えねぇんですかィ?」
答えは分かっていたが、一応相手は俺を人間だと思ってるワケだし、変に動いて悪魔とバレるワケにもいかないので質問した。
丁寧に天使だからと言いった彼女は、神楽と名乗った。お前はと名前を聞かれたので、沖田総悟と返すと、よろしくナなんて言ってきた。
アホな天使も居たもんだ。
「えっと、面倒臭いから総悟で良いよナ!お前にお願いがあるアル」
変な口調の天使、神楽だっけか?そいつは羽がないから天界に帰れないと言いだし、今日からこの街が持ち場となったが初めてだから案内して欲しいと頼んできた。
ここで帰るのは容易だった。
しかしあの一瞬の可愛さと速まる鼓動を思い出すと、不覚にも、コイツを他の奴に見つけられたらどうしようと、思ってしまったのは事実。
「仕方ありやせんねィ、バカな天使を案内してやらァ」
「バカとは何ネ、天使様と呼ぶヨロシ」
こんな天使も居れば、俺の姉のように、綺麗でおしとやかな、美しい悪魔も居るご時世だ。余程のことが無い限り、特別驚いたりはしない。
そう高を括っていた俺も、神楽の食欲には驚いた。最初に案内した飲食店がファーストフード(もちろん神楽が見えてないから持ち帰り)で良かったと思い、財布の中を確認しつつ、コンビニなど回った。
丁度公園へ着いた頃、神楽の携帯らしきものが鳴った。
会話を終えたところで内容を聞くと、迎え行くから学校で待っていろ、とのことらしい。
「今日はありがとネ」
それに俺は、おうと返す。俺周りから見たら独り言なんだろうなこれ。なんて今更思っても、手遅れなんだけど。
「早く行けよ」
「分かってるアル。またナ!」
走っていく神楽を見えなくなるまで見送る。
またって次はいつ会えるのか分かっているのか。
彼女は今日からかぶき町が持ち場だと言っていたから、そう遠くはない未来のはず。
次逢う時は
(きっと僕ら敵同士)
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わざわざ調べた甲斐もなく
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やってみたかったんだ、うん…