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□愛してなんかない!
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端から見れば、両手に花的な状況なのだろう、今の自分は。あくまでも"端から見れば"の話だが…




「チャイナ、好きでさァ」


「神楽、好きだよ」


「私は嫌いアル、大嫌いネ!!!」




最初のはライバルの男、次のは私をズタボロにした兄。この二人以外の愛の告白なら、こんな酷いことはどうかと思うが、コイツらは例外だ。

一生に何度か言われるくらいの告白を何十何百と言われているんだから、うっとおしくて仕方ない。

おかげで言葉の重みなんてものは、ちっとも感じなくなってしまった。




「ちょっと、神楽は俺と結婚するんだよ。子どもの頃から想い合って、婚約もしたんだから」


「子どもの頃の口約束は、婚約なんて言わないでさァ」


「口約束じゃないよ、ほら」




そう言って取り出したのは、はるか昔に書かされたであろう汚い字で書かれた婚姻届。てか兄妹じゃ結婚出来ないから。ついでに沖田ともする気もないから。




「そんなの持ち歩いてキモイアル。しばらく私に近づかないで」



なんて言っても、どうせ近づいてくるんだろう。
てか、私本当にこんなの書いたアルか…




最近分かったこと。兄貴の脳みそは都合のいいことしか記憶しないらしい。まぁそれは沖田も変わらないので、自分の言葉には日々注意してい…




──ドカーン!




空想中にも関わらず、盛大な爆発音がした。それは確実に神威を狙っていたが、的は一瞬にして居なくなっていた。

が、今の沖田の狙いは神威ではなく婚姻届。ひらりと落ちた婚姻届を見逃さず、それに向かって、もう一発バズーカを打った。

当たり前だが見事に命中。一枚の紙切れのために民間二棟が犠牲になった。


そしてこの時真選組、特に副長の土方を、本気で可哀想だと思った。




「なにすんのさ君」


「すいやせんね、お義兄さん」


「殺す」




いつもなら、真っ黒い笑みを貼り付けて、殺しちゃうゾと言う場面だが、笑いもせずにそう言いのけた神威。それに沖田も負けずと言い返す。もちろん"お義兄さん"とつけるのを忘れずに。




「ふーん、早死にしたいんだ」


「まさか。お義兄さんを殺って、チャイナを幸せにするまでは死ねないんでねィ」


「奇遇だね、俺もだよ」


「じゃあ二人とも死ねヨ、今すぐ」




私を幸せにしたいんなら、お前らが消えるしかないアル。

そう付け加えると2人は『俺以外は幸せに出来るわけない』と口を揃え、何を言っているんだとでも言いたそうな顔で私を凝視する。



そういうところは息ピッタリなんだナ!

本当にムカつく野郎どもだ。




「愛してるよ神楽」


「俺のが愛してまさァ」




よし、ここはハッキリ言ってやろうじゃないか。いつまでも頭の中お花畑な中2病につき合えるほど心も広くないし、暇でもない。







「今から私の気持ちを言うアル」



最大限に息を吸って、準備はOK。今からどん底に落ちるがいい。






私はお前らを…









愛してなんかない!
(だそうですぜィ、お義兄さん)
(今のは君への言葉でしょ?)
(お前らって言ったダロ)










*****
沖神兄最高\(^o^)/

…って前にも言ったことある気がするけど最高なもんは最高です←

神楽は愛してなんかない!とか言ってるけどお前ら別に嫌いじゃないよみたいなだと萌える(^p^)

コレは沖→神←兄でギャグな感じですが、沖神←兄で狂った兄貴も好きなんで、いつか書けたら書きたいです。



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