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□その言葉が嬉しくて
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つい先ほど任務の報告書を提出し、キバとシカマルは少し古びた店に入った。

そしてシカマルは思うのである、キバとのツーマンセルの任務はもうしたくないと。










「俺はヒナタの幸せを願う」


「は?」




いきなり何を言い出すんだコイツは、と思ったが、俺もそんなことを考えたことがあった。

いのが幸せなら俺はそれでいいと思っていた。


それを伝えたら、俺だけにその考えを理解してもらえたらしく、さすが万年片思いなんて言ってきた。


たしかにキバより片思い歴はなげぇけど、万年はねぇだろ、万年は。

と、心の中だけでツッコミを入れ、シカマルはでも、と言葉を発した。




「でも、何だよ?」


「俺やめたぜ」


「いの好きでいること?」


「ちげーよバカ、その考え」




バカと言われて少しカチンときたキバだったが、実際いのを諦めたと思ったので、これ以上言い返すことができない。


ついでに言うとシカマルが何故この考えを止めたのかもわからない。




「なんで?」


「は?」




というアホらしい話というには足りないが、一瞬の会話を終えた後にキバが、なんで考え方変えたのか聞くと、分かったらしく口を開いた。




「だってサスケより俺の方が幸せにできるし」


「うわ、自意識過剰」


「そんなんじゃねーよ、ただ俺がいの好きだからそれは嫌だと思ったんだよ」


「ふーん」


「で、お前は?」




と言われて考えてみた。



ヒナタが俺以外の奴と付き合う

結婚して幸せな家庭を築く。




「…嫌だな」


「だろ?」




てかキツすぎだわ、悪いことされてないのに避けそう…マジで。




「よしっ!!俺決めた!!!」


「んだよ急に」




とめんどくさそうに聞いたのだが、俺はヒナタと結婚するだの、子供は何人がいいかだの、永遠に語りそうな勢いで話し出した。


シカマルはというと、あっちが好きかもわかんねーのになんでこんな盛り上がってんだよ、と言いたいが、言ったところでキバの勢いが止まる気配はちっともないので、10分以上話されたら帰ろう、と計画を建て、とりあえず今は静かに聞いている。




「そんでな、」


「あ、」


「なんだよ」




話が中断され、機嫌が悪くなったが、指差した方向にはヒナタがいたので機嫌は戻った。





「じゃあ行ってくる」


「は?」




なんて単純な奴だ、とさっきまで思っていたが、やっぱ根っからのバカだ、とシカマルは理解し、止めようとしたが全然止まらない。


なぜ語らせたのかと後悔するばかりだ。




「ヒナタ!」


「き、キバくん!?」


「好きだ!!」










その言葉が嬉しくて
(『私も』だってさー)
(よかったな、って何回言わせんだよ面倒くせぇ)










*****
はい、すんません<(_ _;)>

ヒナタの出番超少ないんですが
牙雛が書きたかったんです(*_*;

ぶっちゃけヘタレキバが好きなんですけど(←)
シカマルには無理だと思って頑張ってもらいました!

そしてキバのテンションは
いのちゃん以上ナルト未満だと良い(^ω^)


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