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□あいうえお題
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いつものことながら、仕事をサボっているとチャイナと遭遇。もちろん、仲良く世間話なんぞをするわけではない。




「今日こそ決着つけてやるネ」


「受けて立とうじゃねーかィ」




俺がセリフを言い終わったのと同時に、刀と傘がぶつかり合う音が辺りに響く。もちろんこの一撃で決まるわけはなく、勝負は続行。それから10分ほど経っても、チャイナに疲れの色はみえない。




「俺と互角にやり合うたァ可愛くねー女でさァ」


「きっとお前は女みたいな顔だから弱っちーネ」


「言ってくれるじゃねーかクソアマ」




言い返しはしたものの、だいぶ精神的にやられた。

普段から暴言や暴挙は当たり前だが、自分の数少ないコンプレックスを好きな女につつかれるのは結構キツい。それにSは打たれ弱いんだ。そこんとこをちゃんと覚えておいてほしい。




「私に勝つくらいじゃなきゃ男としてみれないアル」


「俺も自分より強い女はマウンテンゴリラしか認めねーよ」




それを聞いたチャイナは、レディーに向かって失礼だと豆鉄砲を乱射する。それをギリギリでかわした俺は会話中、鞘にしまった刀を再び抜く。

豆鉄砲を乱射するレディーが居てたまるものか。こいつが淑女や貴婦人と認められるなら、性別が女ならみんなそうだ。

しばらく遠距離戦になったが、俺は玉が切れたのを見逃さなかった。玉切れになり、チャイナが隙を作ったところで刀を振るうと、間一髪のところで気づかれそれをかわす。しかしその時にバランスを崩したようで、そのまま地面に倒れ込んだ。




「どうやら俺の勝ちみたいだねィ」




横向きの体制から仰向けになったチャイナを見下ろし、眉間に刀先を向けた。

チャイナが下から睨み上げるのを止め、俺から目を逸らしたところで、俺の勝利で試合終了。




「仕方ないから男として見てやるネ」


「俺も生物学上では女と認めてやるぜィ」




気づけば空は綺麗なグラデーションをしていて、ガキはもう帰る時間になっていた。

本当は警察と一般市民だとか、仕方なく男と女だとか、そんな関係で万事屋まで送っていくのは嫌だけれど、後から面倒くさくなるので今は我慢する。

待つのはチャイナの反抗期と親離れ。










いつか来るその日まで
(旦那だけは敵に回さないようにしないとねィ)










***
最初は「勢いあまって」事故ちゅーする話にしようとおもったんですか
とちゅうから題を「異性としてみる」に変えたら
なぜかこんなんになってしまった…



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