ゆめ。
□おやすみとともに
1ページ/1ページ
ぼくはあしたしぬかもしれない
でも、いきているかもしれない
…ぜんしゃのばあいあなたは、
わらっていてください。
いきていたならば、ぜったいに
そのままぼくをだきしめて、あ
ついきすをください。『そんな
のだめだ、おれにはむりだ…。
』ってれいのあなたがみえます
ね。しようじきあれみたくない
です。りあるにこわいんですよ
?あ、もうじかんですね。さよ
うなら。またあいましょう。
古泉一樹
無理な話だ
俺に笑えって?俺は元々お前に素直に笑うような奴だったか?違うだろう?
というかなんだこの変換方法を忘れてしまったかのような平仮名の文面は。この上なく見にくい。… …嫌がらせと見做していいだろうか?ああ、いいとも、誰も文句言うまい。
よし、一発殴りに行ってやるか。頭がお祭り騒ぎ状態のバカに制裁を下さなきゃならん。
「……」
はぁ…こんな真面目な文送ってくんなよ…気が狂うじゃねーか……怖いだと?俺もお前の冷たいあの顔は嫌だね。お互い様だ
あ、一応返信はしといてやろう。眠たいながらに一生懸命打ったのかもしれん。ああ、なんて優しいんだ俺。
でもこの文に対しての返信は難しいな。古泉、どうやってこんな気色悪い文思いつくんだ?
もういい、時間がない。早く送らねば。もうシンプルにいこう。頭が回らん。
ああ、もう時間だ。寝なきゃならん。
古泉よ、明日またじっくり話し合おうじゃないか。
―おやすみとともに―
『ごめんな。おれもだ』
彼からの最後のメールは
気が遠くなるくらい暖かくて
思ったより心地良かった
「ごめんなさい」