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□恋心チョコレート
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「あんたモテるからって調子にのんな!もっと相手の気持ち考えたら?確かに、モテるのも色々と大変かもだけど、もうちょっと女の子の気持ち考えてあげなよ!!」


「………あんた、俺に本当に告白するつもりじゃなかったのかィ?」


「あたしはあんたみたいな男嫌い!相手の気持ちを考えないで切り捨てるなんて最低!!」


「なんでテメーにそんなこと言われ」


「曲った根性叩き直してるだけよ!はい、これ。女の子の気持ちは深い。その深さをチョコとして受け取りやがれ!」


あたしは持っていた女の子の落としていったチョコを沖田くんに強引に渡した。


「それじゃあ、あたしは行くんで」


「………ちょっと待ちなせェ」


「なんですか!?」


あたしが喧嘩腰に振り向けば、見えたのは楽しそうに笑う彼の姿。


「あんた、名前とクラスは?」


「………B組の苗字名前!」


「そっか。ありがとうごぜーやす」


「!ど、どういたしまして!!」


勢いのまま校門への足を進める。

あーやっちゃった!やっちゃったよ!!なんかすごい恥ずかしい。

でも、一番やっちゃったのは…自分自身の気持ち。不覚にも最後のちょっとした笑顔とかにドキッとしてしまった。

ち、違うんだから!あんな人、あたしは嫌いだし!!


「名前………ねェ。なかなか面白い奴じゃねーか」


「あ、沖田くん。あの、ちょっといい?」


「あー悪ぃけど。俺チョコは受け取りやせんぜ?」


「え………」


「俺、今絶賛片想いしちまったみたいだからねェ」


この未来にあるのはチョコよりも甘い未来………かも?


END
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