君だけの妹

□ときめき?将軍様ゲーム!
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「お妙です。特技は卵焼き作りかしら?」


「桜子です。と、特技はー…一応護身術…的なものです」


流れで自己紹介することになって、とりあえず全員終わった。


・・・終わった、んだけど…。


「護身術?そんな顔して案外強いのかよ」


「へぇー刀とかも使えるんですかィ?」


「お妙さん!卵焼き今度ぜひ俺に・・・」


「あげません」


「え、えっと…護身術は父とかに勧められて…」


とにかく居心地悪い。

総悟は私のこと気が付いてるうえで、正体がバレそうなこと言うし。

お兄ちゃんの目がなんか鋭いし・・・。


あぁ・・・もう私はどうすればいいの!


「なぁ桜子ちゃ〜ん、水割りちょうだい」


「あ・・・は、はい!」


質問攻めにあっていた私を銀ちゃんがさりげなく助けてくれた。

目配せでありがとう、と伝えれば銀ちゃんは優しく笑ってくれた。


普段あんなだけどやっぱり銀ちゃん、頼りになるな。
それに…ちょっとカッコイイかも…//


「おい」


「え、何でー…わっ!?」


「・・・ふーん、こんな細い腕で護身術ねェ」


「あ、あの・・・沖田…様?」


突然総悟に腕を引っ張られたかと思えば、じっくりと総悟に体を見られた。


・・・あの、総悟。手がちょっと痛いんだけどなぁ・・・。

まぁお客さんなわけだから、そういうこと言えないんだけどね。


「おい総悟、離してやれ」


「・・・あ」


「何ですかィ土方さん、邪魔するつもりですかィ?」


「邪魔も何も、俺達は元からここには仕事できてんだ。少しは自重しやがれ」


「チッ・・・」


お兄ちゃんが助けてくれた…以外でちょっとびっくりした。

だって、今の私は妹の桜じゃなくて仮だとしてもキャバ譲。

こんな風に助けてくれるなんて思わなかった。


「あの…あ、ありがとうございます…」


「・・・別にお前のためじゃねぇよ。部下の面倒を見んのも俺の仕事だ」


そう言ってお兄ちゃんが煙草を取り出したので、私は慌ててライターを差し出した。


「どうぞ」


「・・・あぁ」


火をつけて、煙草を吹かせた後、再びお兄ちゃんが私に視線を向けた。
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