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□俺の糖分
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男の人との付き合いが苦手で、いつも距離を置いていた私。


だけど、そんな私にでさえ優しくしてくれた人……それが私の恋人の坂田銀時さんです。


***


「ケーキも持ったし、バッチリだよね!」


笑いながら私が向っている場所は、恋人である銀ちゃんの家である万事屋。銀ちゃんに出会ったのは2か月前。

バイトしてたカフェの銀ちゃんは常連さんで、銀髪が目立ってたから私も知っていた。でも男の人が苦手な私は店員としてしか近づけなかった。


「(本当は…もっと話したいな…)」


そう思っていたある日、いつものようにバイトしてた私は2人の男の客につかまってしまった。

必死で抵抗しても離してくれなくて、泣きそうになったその時に助けてくれたのが銀ちゃんだった。

それからだんだんと仲良くなって、告白しようと決めた時に、偶然にも銀ちゃんから告白された。そして今に至るわけです。


「銀ちゃんはショートケーキで良かったかな?私は苺のタルトで、神楽ちゃんと新八くんにはチョコケーキ買ってきたけど…」


まぁ銀ちゃんなら何でも大丈夫か!そんなことを考えてるうちに万事屋についた。


「銀ちゃーん?名前だよ〜」


……応答なし。まぁいつものことなんだけどね。


「勝手にお邪魔させてもらいまーす…」


静かに戸をあけて中に入ってみたけど、中も真っ暗だった。


「あれ?珍しいな…今日は新八くんもいないのかな」


神楽ちゃんはいるはずだよね?確認のため、いつも神楽ちゃんが寝ている押入れを開けた。


「って、あれ。神楽ちゃんもいない?」


え、てことは銀ちゃんもいない…?だけど今日は家にいるって言ってたはず。


「まだ寝てるのかな…って!この状況って……」


誰もいない彼氏の家=密室&2人っきり?って私は何を考えてるの!?


「でも私たち付き合って1か月になるけど、キス…もしたことないんだよね…」


これはさすがにマズイと最近思いはじめた。だって、発展してるカップルはキス以上のことしちゃってもいい時期なはずなのに。

銀ちゃんは…優しいから。男嫌いな私が怖がると思って我慢してくれてるんだと思う。

銀ちゃんが私を大切に想ってくれてるのは嬉しい。でも……


「私は、銀ちゃんだったら…って思ってるのになぁ」


自分からっていうのもありなんだろうけど、
私にはさすがにできないし。

と、とりあえず!銀ちゃんを起こそう。私は急いで銀ちゃんの部屋の襖をあけた。
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