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□俺の糖分
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「銀ちゃーん?遊びに来た……」


部屋に入った瞬間、私の手からケーキの落ちる音が辺りに響いた。

え…な……に?この状況。

布団に寝ているのは、大好きな銀ちゃん。と…綺麗な女の人。
銀ちゃんと一緒に寝ているのは人は薄い紫いろの髪をした結構な美人さん。よくわかんない格好をしてるけど。


「んー……?」


銀ちゃんが寝がえりをうつ。ますます近くなる2人の距離。

ねぇ銀ちゃん…その人は誰なの?私じゃ…物足りなかったの?だから…その人と?
頭に浮かぶのは疑問符ばかり。


「やだ…。何、考えてんだろ……っ」


自然と涙があふれてくる。嫌だよ…銀ちゃん……私以外の人となんて、いや…。


「ん…?苗字?」


「っ!」


名前を呼ばれ、私の身体がビクッと反応する。おそるおそる目を向けると、そこにいたのは上半身だけ起こして目をこすっている
銀ちゃんの姿。


「銀…ちゃん……」


「ん〜…」


いつもならあの大きな胸に飛び込んでる。でも、今はできないよ…。


「……っ!ご、ごめん銀ちゃん。私、今日は…帰る、ね……」


「……は?何言ってんの名前?」


何言ってるなんて…こっちがいいたいぐらい。


「…とにかく…今日は、帰「待てよ!」っ!」


部屋を飛び出そうとした私は手を掴まれてしまった。


「……名前、泣いてんの…?」


「っ!」


泣いてる所なんて見たくなくて出ようとしたのに……。


「別に泣いてなんか「泣いてんじゃねーか…」


私の言葉を遮り、銀ちゃんはぎゅっと抱きしめてきた。
やだ…やだよ。その腕で、昨日は違う人を抱いたんでしょ?なのに…


私は銀ちゃんの胸を押して、少し離れた。その私の行動に銀ちゃんはとても驚いていた。


「えっ…名前…?」


「ごめん…私……」


触れないでよ………私以外の人を触ったその手で、私に触れないで。ダメだ…ここにいたら銀ちゃんを傷つけそうで怖い。


「ごめんね…銀ちゃん。私……っ!?」


後ろを振り返って帰ろうとしたけど、できなかった。銀ちゃんに後ろから抱きしめられてしまった。


「名前…俺、なんかしちまったのか…?理由言ってくれねーとわかんねーよ……」


「……っ」


銀ちゃんの弱々しい声に私の胸が締め付けられる。

どうしてそんなこと言うの?銀ちゃんには…私より……私なんかより…
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