Tout le monde est un ami!

□第二章 再開と勉強。
1ページ/6ページ




カラクサタウンに到着。



「到着〜‼なんか、ちょっと賑やかだね。」

「まぁ、カノコタウンよりは賑やかだろうな。」

「どう?何か思い出さない?ここら辺に見覚えがあるとか。」

「うーん、無い‼」



ズサーっ‼

二人は私の目の前でそれはもう激しく転んだ。



「二人共どうしたの?」

「咲夜‼答えるの早過ぎ‼」

「即答だったね。」

「だって、全然見た事ないんだもん。」



そう言うと、そうか。と返答を貰い、取り敢えず適当にブラブラ散歩する事に。



…。


……。


…………。







特に収穫も無く、途方に暮れていると夕方になっていた事に気付いた。



「どうしよう。夕方になっちゃった。」

「トレーナーカードとか…、って持ってないよね…。」

「うん。無いよ。」

「野宿かぁ。」

「野宿!?初めてだ〜。」



二人は意外そうな顔でこっちを見ていた。



「女の子って野宿苦手なイメージがあったけどさ…」

「例外はいるもんだね。」



二人は苦笑いをしながら野宿しようとする所を決めようと判断するが、



「…咲夜、なのか…?」



女性の声がして振り返るとそこには懐かしい顔ぶれが…。



「玲奈…?花梨…?」



目を見開く。

今まで探していた人物なのだ。



「じゃあ…、友達って…」

「うん…‼そうだよ。私の友達。」



走って友達二人に抱きついた。



「おいおい。さっき別れたばっかじゃんか〜。」



笑いながらも受け止めてくれる二人。

良かった…‼本当に無事で‼












「……。」

「…。どうしようか迷ってる。そんな顔してる。」



そりゃそうだ。

あんなに嬉しそうな顔見せられたら迷いたくもなるさ。



「本当は行って一緒に喜びたい癖に。」

「今行っても邪魔になるだけだろ?」

「素直じゃない奴。」

「…悪かったな‼素直じゃなくて‼」



改めて見ると、とても嬉しそうな咲夜の顔が目に入る。

自分でも表情が翳るのが分かる。

これで自分達は用済みなのだ。

友達がいればオレ達が居ても意味が無いのは…分かってるつもりだったけど、実際は一緒について行きたいと思ってる。

なんでそこまで…と思う人もいるかも知れない。

理由なんて単純明快。

ただ、…気になるんだ。

咲夜の事が…。

この感情が何を意味するのか分からないけど。

一緒に居たい。

傍についていたい。

そんな想いが交差する。



「あ、」

「はぁ!?」



いきなり身体が持ち上がって何事かと前を向くと正面に咲夜の顔。

もうすぐ鼻と鼻がくっつきそうな位の距離。

思わず赤面してしまう。



「もう、どうしたの?難しそうな顔して。」



今は、驚いているけれども。



「バオップ、聞いてた?」

「な、何を?」



ヒヤヒヤしながら続きを促し、答えを待っていると少し頬を膨らます仕草をした。

…ちょっと、可愛いとか…思ってしまったのは秘密だ。



「折角自己紹介してたのにー。何も言ってくれないんだもん。」

「わ、悪りぃ…。もう一回いいか?」

「いいよ。今度は聞いててよ?」

「分かってるって!」

「咲夜のパートナーってこの子?」



彼女が指しているのはまぎれもなくオレで…。

パートナー?

オレが?

まだ手持ちにもなってないのに…。



「咲夜、まだわからないんじゃない?」

「そっか!そうだよな。まぁ、後で説明するとして。俺は玲奈。一応、女な?」

「私は花梨‼よろしくね、バオップ…と?」

「俺はモノズ。」

「モノズね。よろしく!」



花梨は二人に抱きついた。

驚いている様だが嫌がっている訳ではなさそうだ。



「とにかく、咲夜達は今夜野宿とかそこらへんだろ?だったらPCに泊まって行こうぜ。俺達のトレーナーカードがあるからさ。」

「うん。ありがとう!玲奈。行こっかバオップ、モノズ。」

「え?オレ達も行ってもいいのか?」

「良いらしいよ?」

「?どうして?バオップは何か用事があるの?」

「いや、無いけど…咲夜の友達は見つかった訳だしさ。オレ達いらないんじゃね?」

「どうして?」

「どうしてってお前…。」

「だって、一緒にここまで来た仲、…っていうよりもう友達でしょ?友達をほっといて泊まれるほど私、図太くないよ〜。折角なら一緒に泊まろうよ。」



そう言ってオレ達を掴むとPCに向かって行った。

オレは相棒と目を合わせる。

相棒は肩をすくめている。

まぁ、良いんじゃないか?結果オーライだ。
と目で訴えている気がする。







.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ