Tout le monde est un ami!

□第5.5章 番外編(10000Hit記念)
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続いて、花梨ペア




「ねぇねぇ、花梨!今日はどこ行くの〜?」

「そうだな〜?どこか、お勧めの場所とかってある?」

「う〜ん。僕はこの町初めてだから。」

「そっか。そうだよね!じゃあ適当にぶらぶらしよう!」

「うん!花梨の行くところならどこにでもついて行くよ!!」

「も〜可愛いなぁ〜〜〜!!!」

「えへへ!」



歩いていると聞き覚えのある声が…。

この声は…?



「あ、玲奈だ!」

「蓮も一緒だ。でも、なにやってんだろ?」

「あぁ、玲奈が発明したものを売ってるんだ〜!これでしばらくは食事とかに困らないね。」

「え?!本当!?やった〜〜〜!じゃあ今度お腹いっぱい食べようっと!」

「うん!私も!」



邪魔しちゃ悪いので早々に立ち去る二人。

続いては…



「あ、今度は咲夜だ!」

「あれ?でも、あれ誰だろう?見たことない人だね〜。」

「む〜〜〜。もし咲夜泣かせたら承知しない!」

「僕も!あんなやつボッコボコにしてやる!」

「あはは!頼もしいね〜!海。」

「えへん!これくらい僕にだってお安いご用さ!!見ててよ〜?今に花梨に近づく悪者はこの海様がやっつけるんだから!!!」

「わ〜!約束だからね〜?」



視点がずれてることを気にしない二人。

そんなこんなで咲夜たちの横を通り抜けて別の所にやってきました。

あれ?ここ、どこだ?



「ねぇ?海?ここ、どこだっけ?」

「え?花梨、道、覚えてないの?」

「話に夢中で…。……てへ?」

「え〜〜〜〜!じゃあ僕たち迷子〜?」

「だ、大丈夫だって!……たぶん。」

「たぶんって…。」



辺りを見渡してみると一面の木、木、木。

あれ?いつの間にこんなところに来たんだろう?

早く、町に戻らないと!!



がさっ


びくっ!!



「い、今…!」

「お、お化けだ〜〜!!」

「きゃあああああ!!来ないで〜〜〜!!」

「!!花梨っ!!」



花梨は一目散にどこかへ走って行ってしまった。

まずい!ここはきっとポケモン巣窟なんだ!

早く見つけないと花梨が危ない!

走って行ったと思われる方向へ足を走らせるもなにぶん足が短い原型姿。

そこで擬人化をすることに。

これなら…!



『花梨!!返事をしてよ〜〜〜!!』



今は自分の近くにいないご主人のことをただひたすら想い、走る。

なかなか見つからないことに焦りが生まれ、表情を曇らせる。






「あはは!頼もしいね〜!海。」

「えへん!これくらい僕にだってお安いご用さ!!見ててよ〜?今に花梨に近づく悪者はこの海様がやっつけるんだから!!!」

「わ〜!約束だからね〜?」




先ほどの約束を思い出す。

そう、何かあってからじゃ約束が守れない。

離れたらいけないのに…。

後悔ばかりが頭の中に浮かび、消える。












「あ〜…。海〜〜〜!どこ〜〜〜〜!?」



あまりの恐さに走ってしまったが、肝心の海と離れてしまった。

あぁ、一人だとやっぱり心細いよ…。

いつの間にか、かけがえのない存在になっていたんだ。

ポケモンという存在。

パートナーという役割。

それがここに来てようやくわかった気がした。



「海…。どこっなの…?」



思わず涙が出てしまったのはやはり、パートナーの存在を知ってしまったためだろうか。

≪さみしい…≫

前まではこんな事なかったのに。

≪なぜ?昔と今は何が違うの…?≫



ガサッ


「ひっ!」



びくっっとしてしまったが、実は怖いものは大の苦手なのだ。

咲夜はあの天然で切り抜けてはいるし、玲奈はもともと信じてないが自分はだめだ。

恐る恐る後ろを見る。



「きゃああああああ!!!」
















今、花梨の声が聞こえた気がする!

こっち!

アブナイ、カリンのヒメイガ聞コエタ。

頭の中で警鐘が鳴り響く。

花梨の姿が見えた瞬間、擬人化を解き原型へ。

いつでも戦闘ができるように



「花梨!!」

「海っ!!!」



涙目の彼女の横を擦り抜け、敵に最大級のハイドロポンプをお見舞いしてやる。

敵は簡単に倒れ、一応だが敵の姿を確認する。

なんと、ゼブライカじゃないか。

必死すぎて確認できてなかったが、まさか、苦手なタイプだったとは。

もうそれは眼を回して倒れているのだけれど…。



「花梨!大丈夫?どこも怪我してない?」

「う、うん!…ぐすっ。海〜〜〜!!怖かった〜〜〜!!」



とりあえず彼女には怪我がないということで安堵する。

原型姿の僕を抱きしめ、わんわん泣く花梨。

本当に怖かったのだろう。



「花梨…ごめん。僕がお化けなんか言ったから・・・」

「ううん、私のほうこそ勝手にいなくなっちゃってごめんね。」

「ううん。花梨が謝ることないよ!僕が近くにいなかったから・・・」

「ううん。そんなことない。…でも、さっき言ってくれたこと本当に実践してくれて嬉しいよ!」

「さっき…?……あぁ!あの時の!」

「うん!嬉しかった!本当にありがとうね!」

「えへへ!僕だってできるでしょ?」

「うんうん!これからもよろしくね!海!」

「もちろん!まかせてよ!!!」







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