雲と嵐の恋愛事情

□A
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あいつと初めて逢ったのは、応接室


トンファーを持って戦うあいつは、認めたくはないが、かなり強い


でも

倒される前に見た、あいつの瞳は


昔の俺に…10代目に出逢うまえの俺に似ていた



誰も信じられない孤独の瞳




だから、気になってしまったのかもしれない





【雲と嵐の恋愛事情2】





「ねぇ、咬み殺されたいの?」


応接室の事件以来、ヒバリによく声を掛けられる

もちろん、風紀指導で



「ちっ、またお前かよ…」

「いい加減そのじゃらじゃらしたアクセサリー何とかならないの?」

「っせーな!関係ねぇーだろ!!」

「関係あるよ。この学校で僕に逆らえると思わないでよ。それと、これ没収ね」

「あっ、てめぇ!!煙草返しやがれっ!!」

「校則どころか法律違反だ。返して欲しければ放課後、応接室ね。来ないと…咬み殺す」



そう言ってヒバリは立ち去る



ふざけんなっ!

勝手に言いたい事だけ言いやがって!!


誰がてめぇーの思い通りに動くか!!!





そう思うくせに、結局俺は放課後、応接室に向かっている


あいつの手の平で躍らされているみたいで、ムカつくけど…



でも、何でだ?


この、応接室に続く道が



そんなに…嫌いじゃないんだ……







俺がその答えに気付くのは、もう少し先の話…―――





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