小ネタ
□1時間だけの独占権(雲獄)
1ページ/1ページ
君の誕生日は、2人っきりで過ごそう
そう告げると君は困った顔をして「10代目達と約束がある」
そう、言ってきた
わかってるさ、君はいつだって僕よりあの草食動物を優先する…
だけど……――――
「雲雀…?」
「遅いよ。君の誕生日、あと1時間しかないじゃない」
沢田の家に行っていたらしい隼人を、僕は彼の家の前で待っていた
「怒って、ないのか…?」
「何が?」
「俺、お前の誘い…断って…」
「そんなの」
「いつもの事じゃない」
まぁ、ムカつくのは否定はしないけどね
「その代わり、残りの一時間は僕だけに独占させてよね?」
「雲雀……仕方、ねぇからな。独占させてやる///」
「仕方ないって、その顔じゃ説得力ないよ?」
「うるせぇよ」
顔を真っ赤にして…可愛いな
こういう顔は僕にしか見せないから、ちょっとだけ優越感
「プレゼント、用意してないんだけど…何か欲しい物は?」
君の為なら世界だって手に入れる
そう告げると、そんな物騒なものはいらないと返される
「じゃあ、何が欲しいの?」
「……物は、いらね」
「愛とか?」
「んな臭いこと言わねぇよ!!!ただ、……朝まで一緒に居てくれればいい///」
ワオ、やっぱり愛じゃない
「朝まで寝かせないからね」
「っ!?///そういう意味で言ったんじゃねぇよ!!!」
「そういうって、どういう意味?」
「っ……それは…///」
ちょっと虐めすぎたかな?
まぁ、いいや
真っ赤になった君は可愛いけど
今日はこれくらいにしてあげる
「今日は君が嫌がることはしないよ」
「ほ、本当か?」
「隼人の誕生日だからね」
日付が代わったら話は別だけどね
「おめでとう、隼人」
「サンキュー、雲雀」
さぁ、楽しい夜になりそうだ―――
End
***
これも2008年再録。