小ネタ

□守りたいもの(瓜獄)
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「ってめ、アホ牛!?いい加減に大人しくしやがれ!!」

「ガハハハハ!!!獄寺なんかに捕まらないもんねー」




今、ご主人はもじゃもじゃ頭の牛と格闘している


なんでもあの牛が10代目にご迷惑をかけたらしい

あんな牛相手に手こずるなんて……本当情けないご主人だ





「追い詰めたぜ…ア〜ホ〜牛〜」

「ぐぴゃ!?こうなったらくらうんだもんね!!!


えれっとりここるにゃーた!!!」

「アホ。エレットゥリコ・コルナータだ。呂律まわってねーよ」



しかも"にゃーた"って猫みたいに言うな




ガシッ!と、牛の角がご主人の足に当たる


当然だが、ご主人は痛くも痒くもなさそうな顔をした




が、次の瞬間………






「っ…!ってめ、本当に電気流しやがったな!?」

「ガハハ!!ザマミロだもんねー」

「このっ、待て…!」



そう言ってご主人が牛に手を伸ばした


その時、抵抗した牛の角がご主人の腕を掠める




「っ…」




ご主人の腕から赤い血が流れ出す



それを見た瞬間、何かが切れた





「ら、ランボさんは悪くないもんね…!」

「お前な……って瓜?どうしたんだ?」

「フシャー!!!」

「っ!?待て、瓜!!!!」



俺は牛目掛けて爪を立てた腕を振り落とした


直撃する……と思った瞬間に体が宙に浮く




「何やってんだよ瓜!?んな事したらアホ牛が大怪我すんだろ!?」

「ぐぴゃ…」

「ほら、アホ牛ももう行け」



牛は僕と目が合うと一目散にに逃げて行った







「はぁ…いきなりどうしたんだよ、瓜」



そう言いながら僕を抱えるご主人の腕には、今だ赤い血が流れていた


僕はその傷口をペロペロと舐める





「お前…まさか、俺がアホ牛に傷つけられたから怒ってくれてたのか?」



違う、僕のものを僕以外の奴に傷つけられるのが嫌なだけだ




「瓜……怒ってくれてサンキュー」

「にょ」



だから違うと言ってるのに



でも、ご主人が嬉しそうだから……ま、いっか




End

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