小ネタ
□バレンタイン・キス(瓜獄)
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「獄寺君!!これ、受け取って下さい!!!」
「あ？おぉ…さんきゅ」
「え…？」
【バレンタイン・キス】
「獄寺君、今年はどうしちゃったの!?」
「どうしちゃったって…何がですか10代目？」
「チョコレートだよ。バレンタインの。去年はあんなに逃げ回ってたのに今年はあっさり貰っちゃって…」
「ああ、そのことですか」
確かに、去年はうざいくらい付け纏う女にうんざりしていた
チョコレートなんか貰っても嬉しくねーし、今年も受け取る気なんかなかったんだが…
「実は、瓜にあげるんですよ」
「瓜？」
「はい、この間たまたま持ってたチョコレートを瓜にやったら気に入ったみたいで…。チョコなら日持ちもするし、瓜のおやつにちょうどいいかなって…」
「はは、そういう事か。でもいいんじゃない？獄寺君がチョコ受け取ってくれたら女子達も喜ぶし、一石二鳥だね。
あ、でも瓜ばっかじゃなくて獄寺君もちゃんと食べなきゃ駄目だよ？」
「え…でも俺はチョコなんて…」
「駄目！みんな獄寺君に食べて貰いたくて用意したんだから一口でも食べなきゃ」
「はい…10代目がそうおっしゃるなら…」
「瓜ー、お土産だぞー」
「にょおん！」
家に帰ると瓜が出迎えてくれた
匣兵器なんだから匣に入れたまま持ち歩くのが１番なんだが、瓜は匣に入るのを嫌がる
まるでモンス○ーボールを嫌がるピ○チュウのようだと常々思う
学校に連れて行く訳にもいかないから瓜は留守番だ
おかげで、家に帰っても１人じゃないと実感させられ、ちょっと嬉しかったりする
「ほら、チョコだぜ」
「にょおぉ」
紙袋いっぱいに詰まったチョコを見て瓜は目を輝かせた
チョコなんて貰っても嬉しくはなかったが、瓜が喜ぶならバレンタインも悪くない
「にょ、にょお！」
「ん？食べたいのか？あんま一気に食うなよ、１日１つだけだかんな！」
「にょおん！」
一粒箱から出し、瓜に差し出す
瓜は嬉しそうにペロペロとチョコを舐めた
なんかちょっと和む…
―――獄寺君もちゃんと食べなきゃ駄目だよ？
ふと、10代目の言葉を思い出した
別にチョコが嫌いな訳じゃないし、俺も食べるか…
そう思い、瓜が食べたのと同じチョコを箱から取り出し、口に運んだ
うん、旨い
ウイスキーの味がよく効いて………ん？
ウイスキー？
「これウイスキーボンボンか!?待て瓜っ!!!このチョコ食うな!!!」
「にょほぉ〜」
だが時は既に遅し…
瓜は完璧にウイスキーボンボンで酔っ払っていた
「にょほほ〜」
「うわっ、馬鹿！これ以上食うな!!!」
しかも調子にのってまた新しいチョコに手を出そうとしていた
俺は慌てて瓜からチョコを引き離し、瓜が手を出せないように冷蔵庫へしまった
「にょおー」
「そんな不満そうな顔したってもうチョコはやんねーぞ」
「にょぉ………にょ？」
すると瓜は、突然俺の指を舐めだした
おそらく、俺の指についたチョコを舐めているのだろう
「瓜、くすぐってぇよ」
まぁ、指についてるチョコを舐めるくらいならいいだろう…と、されるがままになっていたら、瓜が指を舐めるのを止め、俺の服をよじ登ってきた
そして…
ペロリ
「っ!?瓜!?」
瓜は今度は俺の唇を舐め出したのだ
「ちょっ…待て…瓜!!!」
俺の静止なんか聞かず、瓜はペロペロと俺の唇を舐め回す
「瓜っ……本当、くすぐったい///…やめっ」
「なぁ、ツナ」
「なに、山本」
「ここ、獄寺の家だよな？」
「うん、間違いなく」
「なんかいやらしい声が聞こえんだけど？」
「きっとお隣りさんだよ。ほら、ここ壁薄いし」
「いや、でもこの声どう聞いても獄でr「それ以上言わないで!!!」
翌日、何故か10代目が目を合わせてくれなかった
End!!!