ミニNOVEL

□綺麗な者
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靖と付き合って2ヶ月が経つ。
僕はこの上なく幸せで、これ以上望むものなんて何もない。

はず、なんだけど。


「寝る。」

「…うん、おやすみ。」

「ん。」

最近こればっかり。
恋人同士で毎晩同じベッドに寝てるのに、靖は全然手を出してこない。
そりゃセックスばっかり求められるのも嫌だけど、僕だって一応男だし、性欲ってもんは人並みにある。
誘うように抱きついても軽くあしらわれるだけ。
かといって何もしないと、靖が寝てしまって終わり。


飽きた、って事はないと思う。キスは沢山くれるし、大好きな笑顔で僕に話しかけてくれるし。

愛情は凄く伝えてくれる。
多分、僕が不安にならないように。
不安、ではない。でも不満かも。

「僕ががっつきすぎなのかな…」

そう思わずにはいられないほど、最近はやけにプラトニックだ。
普通ベロチューしたら、その続きしたくならない?
僕はしたくて堪らないのに、靖は全然そんな素振りを見せないし。
そんな人に気安く“エッチしよう”なんて言えないし。


なんで手ぇだしてくんないんだろ。

寂しい…ってか、なんていうか。




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