NOVEL

□蝶々
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綺麗な蝶々は


何度振り払っても


ふらふら視界に入ってきて


にこりと笑い


悪魔のような言葉を囁き


俺を狂わす


手を伸ばせば捕まえられる距離を保ち


決して蝶々からは近づいてはこない


このままじゃ駄目だと思った


こっちがおかしくなる前に


俺は蝶々を握りつぶす


こういうやり方しか


俺は知らなかった





やばい。と思った
今でも目に焼き付いて離れない。
お前の冷たい目が熱く快感に浸る瞬間
お前は誰でも誘うから、その目を俺以外の奴にも見せているのかと思うと腹が立ってしょうがなかった

名前は呼ばない
キスもしない

そんな淡泊なセックスだったはずなのに、やたら興奮して

もう絶対に、お前を抱かないと決めた

このままだったらお前に飲み込まれてしまう
離れられなくなってしまう


執着心

この世で俺が一番怖いもの

これ以上、俺を追い込まないでくれ
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