NOVEL

□日々
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side   瀬田雄一郎


「ジョーカー、アラタと連絡取ってっか?」


「…アラタ?」


アラタとは金髪のライオンみたいな奴で、goldのチームに居た喧嘩っぱやい奴だ。そこら辺のチンピラでどうしようもなかった奴を、エースが拾ったらしい。
俺がgoldに入る前の話だから詳しいことはよく知らないし、そこまで興味もない。
エースは必要以上にアラタを信用しすぎている節がある。
別にそれを悪いとは言わないし、俺もアラタを信用してないわけじゃないけど。


「連絡が取れなくなってんだよ。」


「へぇ…珍しい。」


アラタは、エースの為となると、エースですら制御出来なくなってしまう。
こうして連絡を絶つときは、エースの為にアラタが動いているときが多い。goldがまだ表だって活動していた頃は頻繁にあった事だが、最近では滅多になかった。


「探せって?」

「いや、ちょっと心配になってきたから聞いてみただけ。」

「………」



心配、ね。



パソコンを閉じてはじめの方を振り返ると目が合った。俺が暇つぶしに持っていた知恵の輪を勝手に外して、得意げに掲げて見せる。


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