星矢book
□初恋は実らない、ジンクスさえ憎い
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綺麗で
強くて
頭も良くて
それでいて、優しくて
アイオロスとはまた違った意味で、みんなの憧れの存在
そんな人に、恋をした
初恋、だったと思う
幼い自分はあの人に振り向いてもらうためになんでもした
勉強を頑張った(そうすれば頭を撫でてくれるから)
稽古も弱音を吐かずにはげんだ(そうすれば笑顔を向けてくれるから)
だけど私はあの人の一番じゃなくて
「好き」
と告げても望んだ言葉は返ってこなくて
誰かが言っていた『初恋は実らない』というジンクスが、ひどく憎く思えた
end