星矢book

□猛獣シリーズ
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1 あるていどのきけんをかくごしましょう


「近づくな!!」

フーッと全身の毛を逆立てて威嚇しているのは春の女神
つい先ほど自分達の仕える神・ハーデスが天界から連れ去ってきたのだ
しかし先ほどから部屋の隅であのように誰も近づけさせようとしない

「とりあえず落ち着いて……」

双子のヒュプノスが彼女を落ち着かせようと必死だが効果はない
俺がやっても逆効果だからこうして遠巻きに見てるが……

「どうしろというのだ……」

諦めたのか一旦離れて俺の横で項垂れるヒュプノス
ついでにハーデス様はというと、とっくの昔にK.Oだ

「よし、俺に任せろ!」

ようは言うこときかせればいいんだ

「おい、いい加減に……」

「近づくなといったはずだ!!」

ポン、と……
目の前の女神―――ペルセフォネが腕を振るうと同時にした軽い音
何が起きたのか分からない

「タ、タナトス……」

「何だ?」

引きつった顔をしたヒュプノスが無言で鏡を差し出してくる
そこに映った自分の頭の上には……

「貴様ぁぁぁぁああああ!!」

「ふん、お似合いじゃない」

見事な花が咲いていた
どうなってんだこれ!!

「調子に乗るな!!」

怒りに任せて腕を振り上げる
しかし思わぬ反撃を受けた

「いっつう……!!!」

がぶり、と音がするんじゃないかと思うほどの勢いで噛み付いてきた!
信じられん!!
こんなのの何処が良かったと言うのですかハーデス様!!




春の女神・ペルセフォネが冥界に来たばかりの話
今更ですが拙宅では星矢=ペルセフォネ設定です(笑





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