星矢book
□猛獣シリーズ
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2 じぶんをしゅじんだとにんしきさせましょう
「…………」
「…………」
さっと避けられた手
其れにむっとした
「……ハーデス」
「いや、その……」
この冥界にさらわれてから1年が過ぎようとしている
お母様のこともあり、この冥界にいられるのは多くて3分の2
その間何とか距離を縮めようと(だって夫婦だもん)なるべくハーデスの傍にいたけど、何時もこう
触ろうとすると、逃げられる
連れ去る勇気はあったけど手を握る勇気はないってこと?
「……意気地なし」
「!!?」
泣きそうな顔しても駄目
許さない
貴方から手を握ってくれるまでは
何だかんだ言って―――自分もこの存在に心惹かれているのだ
孤独な獣のような存在に
さあ、貴方のご主人様は誰?
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