星矢book
□美しいバラには棘が
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美しいバラには刺がある、とはよく言うが
「……刺どころか、猛毒持ちときた」
「何か言ったか?」
「いーや、なんも」
その猛毒を含めてでも、このバラを愛でていたいのだ
目前にいる麗人の怪訝そうな視線を受け流し、デスマスクはローズティーを口に含みながらそう思った
切り分けられたガトーショコラ――勿論デスマスク作である――をさしたフォークをくわえたまま睨むアフロディーテの迫力は皆無に等しい
「行儀が悪いぞ、ディテ」
「誰がそうさせてるんだ」
投げ付けられたフォークは頭を少し動かすだけでよけられ、無残にも石柱に突き刺さった
End
４９．美しいバラには棘が
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１０００のお題集