DFF連載book

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おはよう、と言えるようになるなんて思ってもなかった
それ程、幼少期に育った環境は悪かった
だから昔に言えなかった分を取り戻すように
今たくさん挨拶をするよ










また君に会えた日常に感謝をしながら


=====



さて、この兄弟達の学生組
朝はフリオニールの声で始まる

「お前達いい加減起きろ!!遅刻するぞ!!」






「「いただきます」」

10人が各々の席につき、手を合わせる
それはこの家に引き取られた時からあるルールだった

食事は全員で

大勢で食べた方が楽しいでしょ、とコスモスは穏やかに微笑んで言ったのだ

「げっ。俺アスパラ苦手なんだよな〜。……ってことでスコール、パス!!」

「こらバッツ!!20にもなって好き嫌いするな!!スコールも食べない!!」

食卓におかれたサラダから苦手なものを隣に座るスコールの皿に移すバッツをフリオニールが窘める
しかしスコールはそれに気づかないのかどんどんやってくる野菜を機械的に口に運んでいた

「あ〜あ。スコールまだ寝ぼけてるよ。クラウドもだけど」

黙々と箸を動かすスコールの隣ではクラウドがテーブルに突っ伏している
向に座るジタンがその頭をつついてもぴくりともしない

「二人とも低血圧だからね。それに……クラウドは明け方までレポートやってたみたいだし」

ルーネスの言葉にウォーリアはため息をついた

「クラウド、眠いなら部屋に戻れ」

「…………無理。今日一限から」

「それなら食べろ。顎を動かせば目も冴える」

「ん……」

やっと起き上がり箸を手にしたクラウドだが、まだ頭がふらふらしている
はっきり言って、危ない

「……セシル。単車に乗らないよう見張ってくれ」

「了解。ほら、クラウドしっかりして」

普段はバイク通学のクラウドだが、こんな状態で乗せるわけにはいかない
事故になるのは火を見るより明らかだ
セシルが苦笑しながらクラウドを見ると再び夢の世界に誘われてるのか、箸を持ったまま眼を閉じていた





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