DFF連載book

□03
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この身に流れる猛毒
それはまるで薔薇の刺のように全てを拒絶し
堅牢な檻をつくる
他人が傷つくのが怖いのです
他人を傷つけるのが怖いのです
だから










分かっている
こんな臆病者が誰かを愛する資格など持っていない事を


=====




兄弟達がガーデンに行くのを見送ったフリオニールは、家事をこなした後、裏庭にある温室へと向かった
見事に咲き誇るのは様々な品種の薔薇たち
それぞれの蕾の具合を見ながら店に出すものを選んでいく

Am 10:00

店を開く時間
店と言っても自宅のガレージを多少いじっただけの小さなもの
しかし客からは花がよく持つし値段も安いと評判だ

「いらっしゃい」

そして常連客も出来た
毎日開店一番にやってくるその人物にフリオニールは笑顔を見せた










「恋ぃ!?」

「フリオニールが!!?」

昼休み
いつものように屋上に集まった高校生組
皆の弁当(重箱)をウォーリアが持ってくるまでの間雑談をしていたわけだが、ティナが爆弾を投下していった
それにいち早く立ち直ったのはティーダとジタン
そして先程の叫びである

「うん」

「……ないだろ」

「一番縁遠そうなんだけど……」

スコールとルーネスはどうも信じていない
それもそのはず
フリオニールは兄弟一女性が苦手なのだ
それ故にクラウドやセシル、バッツが通う共学の大学進学をやめた程に

「そうかな……。最近よく同じ人の話ばかりするんだけど……」

「あぁ、最近出来た常連客の事でしょ?」

「えっ!?あれ男だろ!!?」

そこへセシルとバッツが大学部からやって来た
バッツの手には重箱がぶら下がっている

「あれ、クラウドは?」

「セフィロスに捕まった」

「今、ウォルと争奪戦を繰り広げてるよ。だから先に食べてろって」

その言葉に育ち盛りの面々は揃って箸を手に取った




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食欲>>>>>>>フリオニールの恋話\(^o^)/
 

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