DFF連載book

□13
1ページ/1ページ





分からないわけがない
何よりも、愛しい者
たとえ素顔が見えなくとも
何かを隔てて聞こえる声でも










どこかで呼び合い、惹かれ合うのはお前しかいないのだから


=====


爆煙が舞い上がる
視界は、最悪
ひびの入った廊下に着地したknightはこのスキに、と走りだそうと足に力を込めた
しかし、目の端で空気が不自然に動くのをとらえた
とっさに両手で体をガードするやいなや

「ぅおらぁ!!!!」

強烈な一撃
めきめきと腕が嫌な音を立てる
そしてknightの小さな体では受け止めきれなかった力により、吹き飛ばされる

「くっ……っあ………」

展示室まで飛んだ体はガラスケースをいくつか突き破り、ようやく止まった
ガラスの破片により、纏っていた外套は所々裂け、また、露わになった茶色の髪は僅かに血に染まっている
すぐに起きあがろうとしたが、異変に気づく
脳内でされたエラー報告に舌打ちし、右肩から下の『接続』を『切った』

「ちーっと大人げなかったか?」

ぼりぼりと頭をかきながらジェクトが展示室にくる
割れたガラスケースと右腕を力なく垂らしたknightを見た後、セフィロスとその腕の中で胸から血を流す青年を視界に入れ、眉根を寄せた

「あんたも容赦ねぇな」

「これくらいしなければ、大人しくならんからな」

愛しげに払われた長い前髪
その下にあるはずの物は、ない
knightが逆上しかけたその時、天井の天使が描かれたステンドグラスが粉々に砕け散った
慌てて降り注ぐガラスを避けると、一頭の巨大な黒いドラゴンがknightを背に庇うようにして降り立つ
そしておそらくその背に乗っていたと思われる人影がセフィロスの喉元に険を向けていた

「gardian……それにmistまで」

呆然とknightが呟くと、仮面ごしだがgardianが微笑んだ気がしたし、ドラゴンは輪郭をなくし闇の塊になったかと思うと人へと変貌を遂げ、優しくknightの頭を撫でる

「我らの騎士と羽……返してもらうぞ」

gardianの声は恐ろしいほどに冷たかった










「それは、ティーダに感謝だな」

「帰ってきたら直接言ってやってくれ。きっと喜ぶ」

ベッドで上体を起こしたクラウドはフリオニールに包帯を換えてもらいながら昨日の経緯を聞いていた
時間は午前11時
あの惨劇から10時間が経っていた

「それにしても見事に重要な血管や内蔵は避けられてるな」

「セフィロスは……俺だって分かってたからな。あいつなりの優しさのつもりなんだろ」

力無く笑ったクラウド
その顔には疲労の色が濃くでている
フリオニールは上着を着せるとクラウドの体を横たえた

「さ、もう少し休め」

「ん……」

落ちてきた瞼が瞳をかくし、すぐに寝息も聞こえてくる
上掛けをなおしてやり、フリオニールはその寝顔をのぞき込んだ


「……優しさ、か」





next



駆け足ですみません\(^O^)/


ちょっと前から出てる秩序側の特殊能力ですが
設定としては

→ルーネス
機械と肉体が融合した体
サイボーグと言うわけではなく、体内にナノマシンがある…って感じかな?
電脳世界へ入り込むことができる

→バッツ
擬態能力を持つ
体が闇の塊のようになり、そこから様々なものに変身する
しかし制限があり、擬態できるのは生物のみ

→ティーダ
予知能力を持つ
力の安定していない現在では夢でのみ予知ができる
しかしその夢もいつ見れるかティーダ自信にも分からない
夢と予知夢の区別はつく


他キャラは話に出てきてからで

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ