DFF連載book

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ふと思う時がある
このまま時間がとまってしまえばいいのに、と
それは友と呼べる存在と笑いあっている時だったり、兄弟達と一緒の時だったり
それと










こうして血に塗れている時だ


=====


血の臭いが充満する部屋にその二人は立っていた
否、二人しか立っていなかった
床には幾つかの人間だったものが散らばっている

「ここ、当たりだったみたいだね」

「どうしよう…私、皆バラしちゃった」

背の高い方が持つ少し黄ばんだ紙の束
禁帯出と赤で書かれた表紙には6のナンバリング
これこそが、捜し求めていた極秘資料
1から10までのナンバーが存在するこれは10年前に解散したある施設で行われた研究の全容が記されている

「あったっスよ!!地下に、9番の資料!!」

地下から駆け上がってきた仲間
その手にも似たような紙が無造作に握られていた










「成る程、似たような実験だったから一所に資料が保管されていたのか」

ハラリ、と資料をめくり軽く目を通したウォーリアは普段以上に深く眉間にシワを寄せた
感情の高ぶりにより変化する姿
底上げされる力
そして

「もうその辺にしておきなよ、ウォル」

「…………ああ」

ことん、と置かれたマグカップの音に顔を上げた
セシルがもってきたホットミルクが優しい香を振り撒いている

「これをあの子達に渡さなくてはならないと思うと……」

「大丈夫」

当初からの約束とは言え、弟妹に渡すのは躊躇われた
あまりに過酷な真実が書かれた資料
まだ未熟な心が耐えるれるか不安だった
しかしそれを自分の席についたセシルが柔らかな笑顔を浮かべながら否定する

「あの二人はウォルが思っている以上に強いよ」




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ああああああ
また短いorz

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