DFF連載book

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力が無いのが歯痒い
守られるだけの立場はもういらない
本当に大切なものは守らないとすぐに掌からこぼれ落ちてしまうと知ったから
だから










私を守ってくれる貴方を守れるだけの力がほしい


=====


はぁ、とため息をついたのはどちらだったか
tailとleoは目の前の甲冑を纏った人物を前に士気が下がるのを止められなかった

「あんたらさぁ、何で俺達の行く先々に現れるわけ?」

フード越しに頭をかいたtailがめんどくさそうに言う
一方でleoは女王の騎士に仕事を邪魔されるのは何度目か頭のなかで数えだしたが、10を越えた時点で面倒になった

「……文句は外で軽々しく情報を漏らす兄に言うことだ」

「おーっと……そんなことまで知ってんのかよ」

tailはやだやだと言いながら両手にダガーを握る
腰を低く落とし、いつでも飛び出せる体制だ

「メロンは俺に任せろ。ターゲットは頼んだからな」

「……メロン?」

「兜の色と形がメロンのヘタみたいだろ」

言われてleoは騎士を見直す
確かに、と思ったが口にはしなかった
若干口元が緩みはしたが……

「結果に関わらず2:00にポイントB-5に集合だ」

「了解っ!!」

二人は同時に床を蹴った











「バッツ!!絶対犯人お前だろ!!」

「うぇっ!?何の!!?」

所々焦げたようなあとをつけたジタンは帰宅早々暢気に夜食をつまんでいたバッツを締め上げた
その横を通りすぎたスコールは珍しく疲れたようなソファーへとダイブする

「大丈夫か、スコール」

「問題ない」

クラウドがその頭を撫でるが抵抗がない
普段触らせてもらえないだけに心配が増すが、ここぞとばかりに撫で続けた

「何があった」

「……騎士の邪魔が入った」

ジタンと別れたあの後
一人目的の資料室へ急いだスコールだったが既に資料は全て移動された後で、しかもそこには二人の女王の騎士が待ち構えていたのだ

「またか」

ウォーリアは困ったように眉をよせた
最近の邪魔の入り方は異様だ、と呟く
その言葉を拾ったジタンはバッツを締め上げたまま言った

「当たり前だ!!騎士に俺達の情報が漏れてんだからな!!」






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