☆ギターの歴史
ギターという名称の由来は、古代のキタラにまでさかのぼることができるが、今日のギターのように背面が平らでくびれをもつ胴の楽器は13、14世紀のスペイン、フランスのラテン風ギターが最初と考えられる。この楽器は柔らかい音色をもち、甲(かん)高い音を出すムーア風ギター(背面に膨らみがある楕円(だえん)形の胴と金属弦をもつ)と対比されていた。ヨーロッパでリュートが全盛であった16世紀にスペインではビウエラが約50年間流行した。当時のギターが複弦4コースであったのに対し、ビウエラは複弦6コースであった。17世紀には、スペイン・ギターとよばれる5コース・ギターが愛用されたが、18世紀初めになると、ギターは音域が広く大きな音を出せる楽器に押され、庶民の楽器になるとともに簡素化されて単弦になった。18世紀の終わりにはふたたび盛んになり、このころ最低音の弦が加わり現在と同じ6単弦となった。そして19世紀の初め、フレットが増え、音域が広くなって、現在のクラッシック・ギターの形がほぼできあがった。またこのころ、今日と同じ〔E2-A2-D3-G3-B3-E4〕の調弦法も確立された。当時のとくに重要な製作者にスペインのトーレスAntonio de Torres(1812―92)があり、以後その伝統はスペインに受け継がれて、名工が多く生まれている。
さらに20世紀に入ると、ジャズやポピュラー音楽の隆盛に伴い、エレクトリック・ギターなどさまざまなギターが生まれている。




[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ