Long

□第十七夜
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目が覚めたのは、夕方近くになってからだった。
痛む頭を抱えて、枢の姿を探す。
生憎彼は留守のようで、ベッドサイドには書き置きと小包が残されていた。


「真優へ

理事長からの呼び出しで、少し留守にするよ。
体調が良いようならば、今日の舞踏祭に僕からの贈り物を。

枢」


きっとこれが、彼のいう贈り物の正体。
小包の中には見るからに高級そうな、それでいて品のあるドレスがあった。

ドレスを見てようやくはたと気づいた。
今日は、舞踏祭の当日。

プチパニック状態の真優は、昨夜のことを悩むひまも失っている。
枢の計らいに感謝しつつ大急ぎで着替えを行うのであった。



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