たんぺんだ、コノヤロー
□HAPPY BIRTHDAY!!
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元気よく電話が鳴った
「っんだよ・・人が気持ちよく寝てるってゆーのによォ・・・」
「はいはい、万事屋銀ちゃんでェーす」
≪あー俺俺、俺だよ≫
「俺俺詐欺なら間に合ってまーす」
≪ちょ、切んないでよ!?私でーす!!愛しの名無しさんちゃんだよォ!?≫
即座に切った
「寝るか」
プルルルル
「無視無視・・・」
プルルルルルル
「・・・・・」
プルルルルルルルル
「あーくそ!!うるせー!」
≪お、でた!何で切るのよー≫
「手が勝手に動いたんですぅ」
≪きもい≫
「褒めてる?」
≪貶してる≫
「用件いえや」
≪用なんてないよォ、ただ銀さんとお話したかったの≫
「おうおう、かわいいこというじゃねェか」
≪元からだよ≫
「はいはい」
≪今家ひとり?≫
「おー。昼間起きてから誰も帰ってこねェ」
≪寂しい男だね≫
「おめェだって一人だろ」
≪あたしは買い物中≫
「誰と・・・」
≪怖い顔してるでしょー≫
「こっち見えんの!?」
≪銀さん嫉妬深いから分かりやすいの、大丈夫だよ一人だから≫
「ほんとだろうな」
≪銀さん以外に愛せないよ≫
「だろうな」
「家くるか?」
≪嫌だ≫
「ひどいっ」
≪ちょっと買うものあるし≫
「買うものー?」
≪自分へのご褒美≫
「それ前もいってたぞ」
≪そんな昔の事は忘れたな≫
「へいへい」
≪銀さんは、私のこと好きー?≫
「は?」
≪そこは即答だよー≫
「はいはい、好きですよォー」
≪棒読み≫
「名無しさんちゃんは?」
≪きもい、聞き返すな≫
「お前が最初に聞いてきたんだろうが」
≪無理ーっ!そういう男むりー≫
「そういう男選んだのは誰だったかなー」
≪まぁ、そんなことより≫
「話そらしやがった」
≪あ、待って≫
声が名無しさんの携帯から遠くなった
向こうのやり取りが聞こえた
"こちらでございますね"
"はーいそれでーす"
"ありがとうございました"
「(なんか買いやがったな・・・)」
≪おし、ただいま≫
「なに買ったんだー?」
≪だから、自分へのご褒美≫
「あっそ」
≪あ、銀さん銀さん!5秒前だよー!!≫
「は?何が」
≪5・4・・・・≫
≪3・・2!≫
≪・・1!!≫
ブツッ・・。
ツーツー
「は?何々!?なんのカウントダウン!?」
「ちょ、名無しさんちゃーん!愛しの名無しさんさーん!!??返事してェェ」
『はぁーい!!愛しの名無しさんでーす!!』
「うォッ!!??」
後から抱きつかれた
「どっからはいった!?」
『玄関』
「鍵は!?」
『開いてた』
「こじ開けたろ!いきなり電話切んなよ!銀さんびっくりしたんだ・・けど」
俺の顔の前に箱が出現した
「?・・なにこの箱」
『銀さん!』
「?」
『HAPPY BIRTHDAY!!』
「・・・・あ、」
『なにその顔。もっと喜びなよー』
銀さんは手で口を隠した
「どうしよう、うれしすぎて銀さん言葉にできねー・・・」
『ふふっ、名無しさんちゃんのドキドキ☆電話でサプライズ!!でしたぁ』
「やべェ、もう名無しさん大好き」
『知ってるこというな』
「抱きしめていい?」
『ケーキ食べてからね』
「ちゅーしていい?」
『ケーキ食べる前にね』
HAPPY BIRTHDAY!!(12時00分10がつ10にちの会話)
(銀さん誕生日なんだし口移しってありですよね)
(黙って食べろ)
(自分へのご褒美って?)
(銀さんの誕生日に銀さんといること)
(惚れ直した)
(お礼は?)
(一生愛してます)