巻物

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リーブ「報告によりますと、夜中に平原を移動しているときに機械のような物の音を聞いたそうです」
ヴィンセント「機械?」
リーブ「そうです。それも不定期で」
ヴィンセント「目撃は?」
リーブ「視界が悪かった上に迂闊に近づけなかったので詳しい事はわかりません」
アーヴァイン「機械って言うとアルベドかミリテス白虎だよね〜」
ヴィンセント「もしかしたら白虎かもな。侵略しに来たのかもれん」
アーヴァイン「まっさか〜。白虎が興味あるのはオリエンス地域だけでしょ〜?」
リーブ「どちらにせよ、二人でトラビアの調査に向かって下さい。
    部隊要請が必要な場合はトラビア支部の部隊に連絡でお願いします」
ヴィンセント「モンスターの出所や危険因子を発見した場合は?」
リーブ「速やかに排除して下さい。下手したら手遅れになるかもしれませんからね」
アーヴァイン「出発は明日?」
リーブ「はい。しっかり準備をして任務に臨んで下さいね」


こうして打ち合わせは終わり、ヴィンセントとアーヴァインは明日の任務の為に準備をする事にした。






















夜になって、あらかたの準備が終わった二人はそれぞれの部屋で愛銃の整備をしていた。


セルフィ「トラビア行くん?」


セルフィはアーヴァインの後ろから抱き付いて任務の事を聞いていた。
後ろから抱きつかれてアーヴァインはドキドキしており、手元が狂いそうになっている。


アーヴァイン「そうだよ〜。ちょっと調査に行くんだ〜」
セルフィ「何の調査?」
アーヴァイン「なんか新種のモンスターが出たっぽくて、それを調べてきてほしいんだって〜」


アーヴァインはあえて機械の事については話さなかった。
それというのもトラビアはセルフィの故郷であり、余計な心配をかけさせたくなかったからだ。
リーブもきっとこの事については伏せておいてくれる筈だと思うし。


アーヴァイン「よし、終わりっと!」


銃の整備を終えて自分の首に回されている手を掴んでアーヴァインはいつもの笑顔で尋ねる。


アーヴァイン「何かお土産買ってこようか〜?」
セルフィ「うん!トラビア名物の『トラ焼き』ね!」
アーヴァイン「ははっ、了解しました〜」


まるで騎士か執事のような答え方にセルフィは微笑む。
このバカップルどもめ。
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