振り
□暴走しがちな想い
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放課中
野球部員たちはみんな机に突っ伏して、
惰眠を貪ろうとします。
私の前の席の背の高い彼も例外じゃなく、
べたーっと机にだれる私なんかお構い無しに
同じようにべたーっと突っ伏してるのです。
しかしながら
私としては
朝は朝練、午後練にはマッハで行ってしまう彼と話せる機会…
つまり放課くらいは構ってほしいのです。
どうせ野球一筋の彼は
後ろの席の子に想われてるなんて、気付かないだろうけど。
今は、まだ
気付かれなくても大丈夫。
だって、花井さん
部活大変そうだし。
今告白なんかしたら重荷でしょう?
花井さん優しいから断るのにすごい神経衰弱するにちがいないんだ。
断られる前提で考えちゃう私もだいぶ無謀だよなぁ…。
望み薄なのはわかってるの
だけど今は
だから
せめて
放課くらいは
お話しませんか?