oofuri book

□さよならのその日まで
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さよならのその日まで
どうか俺を愛してください―

【さよならのその日まで】
大好きなあの人は、
俺に別れを告げることもなく
死んだ―
あれから一週間。
俺はいまだに涙が止まらない。
泣き過ぎて目が腫れた。
部屋に閉じこもってまともに飯も食ってない。
学校も休んだ。
でも、それほどにショックだったんだ。
「浜田・・・」
俺ののどから細く小さな声が漏れる。
なんなんだよ。
事故って。
しかもひかれそうな子供を助けて死んだって?
アイツらしいな。
ばっかじゃねーの。
その子が死んだら悲しむ奴はいるけど、
お前が死んだって悲しむ奴はいるんだよ。
浜田の葬式の時、お前の家族も泣いてたんだよ?
悲しませんなよバカ・・・。
気付けば浜田には「バカ」とか「アホ」とか「死ね」とかばっか言ってたしな・・・。
悲しい気持ちと後悔と怒りみたいな複雑な気持ちになる。
「浜田、会いたい・・・」
呟いてみた。
届くはずもないけど。
分かってるけどそれでも・・・。
「あーあ、バッカみたい」
ホントバカだよな。
こんなにも想ってる・・・
もう会えないのに。
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