06/07の日記
11:54
タイトル未定
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―人に嫌われるのは簡単だな。
外の空気を肺いっぱいに吸い込んで、吐いた。
傷だらけの少年に、似合わないくらいの青空。
天気は快晴、雲一つないそこにはツバメや雀が悠々と泳ぐように飛んでいる。
汚れ、所々ほつれた制服をはたくと砂ぼこりがたった。
「ふう…」
顔を上げると、濁った鳶色の瞳に屋上のフェンスが移る。
間違ってもこの少年は“死にたい”など思っていない。
ただ、こう思っているのだ。
「自分はこの世界に必要なのか?」と。
ほつれだらけになるまで殴られて、親友と呼べた友人からは軽蔑の瞳で避けられて、昨日まで楽しく話していたクラスメートには汚らわしい“何か”としか見られていない。
―嗚呼、なんて醜くくだらない世界なんだ。
そんな少年の織り成す復讐物語。
あとがき
授業中に浮かんだ作品。
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