07/19の日記
19:01
跳ねる空
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「ひゃーーーっはぁ!!」
屋根と屋根を飛び交いながら楽しそうな声をあげる少年。
濃紺と白のストライプの長袖とズボンをなびかせ、風を全身に受ける。
漆黒の闇には目立つ銀灰の髪はライオンのたてがみの様に宙を舞っている。
“ガガッピーガッ…ガ、ガ…てぇキィーンい!”
「署長、うるさいです」
「う、うるさいうるさい!奴の脱走を許すなぁ!」
「ちょ、だからうるさいですってば」
そんな彼を追う、一台の車…もとい、パトカー。
中には拡声器を持った金髪隻眼の美女と、やる気なさげな黒髪碧眼美青年。
彼らは、否、彼女らは、なかなかの迷コンビと署内で有名な野獣系美女―メルガ=ハルコンとナチュラルSで女性に人気のルテム=リークリーガンである。
「チッ、おいでなすったか」
冷や汗をかいて手に入れたナイフをタイヤに投げた。
タイヤは、不吉な音を出してパトカーの動きを鈍くさせる。
「悪いな!ちょっくら旅に出てくるわ!」
爽やかに笑って高い町を囲う塀を飛び越えて国内外へ逃亡した。
「きぃい!なんて奴!卑怯!姑息!悪知恵の、塊だーっ!」
「あーあ…残業手当てでますかねー?」
「知らん!」
動きを止めたパトカーの外でメルガとルテムは夜の空の下、応援がくるのを待った。
ルテムが
「“跳ぶ銀空”…世界は無茶があるよ」
そう呟くのも知らずに…
あとがき
久々更新★
いや、最近更新せずすみません…
いろいろ忙しくて…
これからもぼちぼち更新してきますんで応援よろしくお願いします!
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