お題
□暗めのお題―世界を壊す王女のセリフ―
1ページ/2ページ
■覚悟はできていたんだよ。わかっていたもの。いつかこうなるって。―だから、大丈夫。
■そうね、私、いつかあなたのために、ボロ雑巾のようになって死んでゆくのね。かまわないわ。あなたのことその程度には愛しているもの。
■あの人も私も、時間の経過とともに大人になっていくのに。どうしてあなたは時を止めて夢ばかり見ているの?
■それでも私、死んだあの人を見て安心したんです。―ああ、こんな男でも、流れる血は赤いんだわ…って。
■ごめんなさいね。私、もうその程度のもので恐怖を感じるほど、初じゃないの。
■ご心配なく。これは私が抱えた闇よ。
あなたに心配される筋合いはありません。
■どうして人は恋をしてしまうの?
いつか泡のように消えゆくものだとわかっているでしょうに。
■私は、あなたを助けようとは思わないわ。
でもそうね……いつか、ぼろ雑巾のように使い古されて朽ちてゆく前に、あなたの隣にいる夢を見たいの。
■私は誰にも願いません。だって願いは、叶わないからこそ狂おしく愛おしいのだから。