戦国×現代novel

□一輪の花1
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楽しい毎日だった。

友達と馬鹿やって、笑いあって。

それでも何か、足りなかった。

その何かを、掴みたい・・・・・・。


「えー、天下を獲ったのは、奥州の独眼竜と呼ばれた伊達政宗。
政宗は、平和な世界を築くために天下を目指したといわれています。
幼少のころに病を患い、右目を失ったことから、独眼竜と呼ばれるようになりました」


そんな歴史の授業を聞いていたある日。

事件は起こったんだ。


一輪の花1


「旦那、帰ろ」

幼馴染の佐助が、そう言って寄ってきた。

「ああ。今日は美味しい甘味を食べるのだ!」

「はいはい」

真田幸村は、そう言って、佐助と共に学校を出た。


「この団子くださーい!」

「はいよー」

お得意様の甘味屋で、いつものように団子を頼む。
いつもと変わらぬ、当たり前の日常。

「旦那、ホントに甘いもの好きだよね。太るよ」

「オレを女子と一緒にするな!」

「でも昨日体重計乗ってショック受けてたよね」

「う、うるさいぞ、佐助ぇ!!」

幸村が顔を真っ赤にして怒る。

「お、幸村じゃん!」

そこに、元親と元就と出会う。

「ああ、元親殿!毛利殿!」

「真田。下校途中の買い食いは校則違反だぞ」

「う・・・すみませぬ」

幸村がしゅん、と落ち込み謝る。

「別にいいじゃねーかよ、買い食いくらい」

「黙れヘタレ」

元親も反抗したが、元就のキツイ一言で押し黙った。

「あ、ゆっきー!」

「前田・・・殿」

「何でオレのときだけそんな反応なんだよ!もっと楽しもうぜ!」

「ハレンチでござる」

「何がぁ!!?」

こんないつもの、楽しい日常が・・・ずっと、続いていると思っていたんだ。
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