戦国×現代novel

□一輪の花1
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「おい、そこの餓鬼!」

「餓鬼とは・・・無礼な!」

幸村はそう呟いた。

「名は?」

「・・・な?」

「名前だよ!さっさと名乗れ」

「さ・・・!真田幸村と申す!」

「真田?武田のイヌか?」

「あの・・・ここはどこでござりまするか?」

幸村の問いに、政宗は目を見開いた。

「・・・お前、どうやら他国の武将って訳じゃなさそうだな・・・」

政宗はしばらく考え込むと、突然屋敷の方に歩き出した。

「ついてこい。早く来ねえと放ってくぞ」

「あ、は・・・はい!」

「小十郎。お前もだ」

「承知いたしました」


そして、政宗が入った部屋は大きな部屋だった。
どうやら政宗の私室らしい。

「アンタの言い分を聞いてやる。好きなだけ話せ」

政宗がそう言って座り込んだ。

「あの・・・その前に、質問してもいいでござるか?」

「・・・YA.言ってみろ」

「先刻も聞いたのでござるが・・・まずここはどこでござるか?」

「ここは奥州の伊達領だ」

「では、何故刀を持っておられるのでござるか?銃刀法違反で逮捕されるでござるよ」

「・・・は?」

幸村の意味がわからない質問に政宗は聞き返した。

「・・・アンタ何言ってんだ?武士なら刀持ってんのは当然だろ」

「武士?あの、すみませぬ・・・。話についていけないのでもう少し分かりやすく・・・」

「Shit!これだから餓鬼は嫌いなんだよ・・・」

政宗は舌打ちしながら、呟いた。

「今は戦国時代とか、群雄割拠の時代とか言われてる!You See?」

「戦国時代!!?」

幸村の頭が混乱してきた。
自分はさっきまで平成の世にいたはずで、あの川に入って戦国時代にきてしまったみたいで・・・。

「頭が割れるぅぅぅぁぁぁ!!!!」

突然、幸村が叫びだしてしまった。
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