□蒼い竜と紅い虎1
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「オレあいつ嫌いなんだよな…」

「そういや伊達ちゃん、英語の授業出たことないねえ」

「オレは授業なんざ出なくてもEnglishはPerfectなんだよ!」

政宗は苛立っているように呟いた。

「それにしてもこのままじゃこっちまで気が滅入るよ…」

「毛利はどうしたんだよ?毛利だったらこんなの見逃すわけねえだろ」

「それがさ…」

佐助が何か言いかけたとき。

「も・う・り…」

と呟いてため息をつく元親がいた。

「元親なんであんなヘコんでんだ?」

「ナリちゃんまで、ザビー教に入っちゃったんだよ…」

佐助がため息をついていった。

「というか、そもそもザビー教って何なんだよ…」

政宗がそう聞いた。
それに小十郎が答える。

「英語教師のザビーは、自らが開いたザビー教を広めようとしているようです。
そのザビー教のキャッチフレーズが『愛ミナギル』とか…」

「お前の口からそんな言葉が出るとは思っても見なかったぜ…」

「聞いたのは貴方様でしょう」

小十郎はため息をつきながら答えた。

「いや、絶対愛もクソもない野郎だと今まで…」

「お察しの通り愛もクソもございません」

「まあまあ、2人とも落ち着いてー」

そこで佐助が政宗と小十郎の仲裁に入った。

「それでー、オレ様の情報によるとー」

「お前の情報かよ」

説明しようとした佐助に政宗が軽く突っ込む。
突っ込まないでいいところには突っ込むのに、突っ込んで欲しいところには突っ込まないのだ。
全く、誰がこんな奴に育てたんだ!…右目の旦那か。

「…!そのザビーって奴は、目的の為なら手段を選ばないんだよね。でも、手段のため目的は忘れる」
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