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□蒼い竜と紅い虎1
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「とりあえず、相手は一応教師なんだから、普通に殴りこみに言っても、理事長にバレたら停学か最悪退学だよ」
「HA!別にいいじゃねえか、停学や退学くれぇ、ちょろいもんだぜ」
「貴方様はギリギリなのですから停学などいけません」
政宗が言った後、小十郎は政宗に言った。
「…Shit!じゃどうすんだよ。あいつどうにかしねえと治んねえぜ」
政宗はポケットから煙草を取り出し、煙を吸い込んだ。
もういくら言っても聞かないので、煙草に関しては誰も言わないようになった。
「っていうか…どうやって皆あんなのになったってことがまず…」
「貴様ら!そこで何をしておる!」
その時、教室のドアの向こうから聞きなれた声が聞こえていた。
「も、毛利…?」
そこにいる全員、ヤバイというような顔をして、窓から脱出しようと皆窓に近づく。
「貴様等!ザビー様の命令ぞ。とっととそこから出てくるがよい」
元就は構わず言葉を続ける。
「何かあの上から目線の毛利元就様がザビー様って呼んでますけど」
「お前が言うな天上天下唯我独尊男」
政宗が元親に隠れながらそういうと佐助が突っ込んだ。
っていうか、毛利よりもアンタのほうが上から目線だろ!と言ってやりたいと佐助は思った。
「出ぬというなら強行手段に出るぞ…」
「なんて申されておられるが、いかがなさるのだ、政宗殿?」
「まっさかアイツの強行手段って…」
政宗と元親と慶次が顔を見合わせる。
同じ中学のクラスメイト同士、相手がどんな手段を使うかわかるらしい。
「弾き手、壁!」
「うええええっ!!?」
本当に強行手段をしてきた毛利の攻撃を恐れて、政宗たちは全員窓から飛び降りた。
「ちっ。逃がしたか。今すぐ追え!一匹たりとも逃がすな!」
元就は後ろに控えていた大量の兵士…もとい、バサラ学園の生徒に指示した。
兵士たちは何も逆らわず、政宗たちを追う。