□蒼い竜と紅い虎4
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そして、学校に来て、4時間目頃に政宗はやってきた。
やはり眠そうに欠伸をして、煙草をふかしながら教室に入ってきた。

「遅かったな、政宗」

「あー。寝過ごした」

政宗は心底眠そうに言った。
元親は特に気にするでもなく、政宗に話しかけた。

「もうすぐ球技大会なんだってよ」

「へえ」

「お前、ドッジだぞ」

「は?」

元親の突然の言葉に政宗は思わず聞き返した。

「何で勝手に決まってんだよ」

「やりたい奴はみんなサッカーやったんだよ。残りは全員ドッジ」

「んなの11人以外全員ドッジじゃねえか!」

「まあまあ、オレもドッジだっつの」

政宗は舌打ちしながら机の上に脚を乗せて座った。
そして来るなり携帯をいじる。

「んで?Soccerは誰がやるんだよ」

「えーとな、幸村と、佐助とー」

「はあっ!?」

政宗のその声に教室にいる全員政宗を見た。

「伊達君、少し静かに」

「…Shit」

教師に関わりたくないというような目で見られ、政宗は舌打ちをした。
吸っていた煙草を携帯灰皿に入れる。

「幸村って…Soccerできんのかよ」

「何でも小学校のときやってたらしいぜ?佐助は走り速いから有利だしな」

「へえ」

「お前サッカーやりてえんじゃねえのか?今ならサッカーの奴に頼んだら代われるぞ」

「面倒くせえ。っつーかオレBaseball派だから」

「あ、そうですか」

元親は苦笑した。

「ま、ドッジあんだけ人数いたらサボれるだろ」

政宗はそう言って笑う。

「結局サボるのかよ…」

「んで?その球技大会って奴はいつなんだ?」

「明日」

「へえーTomorrowね…ってああっ!!?」
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