短編

□元拍手集
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「で、付き合うって具体的に何するの?」

「え〜、何でしょうね?」

俺たちは付き合って今日で1日の初々しいカップル?だ。
俺が告白を中々しないのをリボーンがイラッとして死ぬ気弾を打ってきたのだ。
で、死ぬ気になった俺が雲雀さんに告白して、いともあっさりOKしてくれた。

「言っておくけど、恋愛には全く興味が無かったからね。知識も何もないよ。」

「あ、はは。俺もよく分からないです。」

「…話にならないね。」

雲雀さんとは応接室で書類にサインをしながら、俺と会話をしている。
喋りながら字が書けるとか、器用だなーなんて呑気に考え事をしていた。

「じゃあドラマとかだったら、付き合って、何するの。僕はテレビ見ないから。」

「…え?あ、あぁ!えっと、俺もあんまり恋愛系のドラマは見ないんですけど、あれじゃないですか。一緒に帰る…とか?」

「うん、分かった。じゃあ今日から一緒に帰ろう。」

俺は顔がカァっと赤くなったのが分かった。
あの雲雀さんと一緒に帰るのを想像するだけで熱が顔に集まってきた。

「それから?」

「それからですか?うーん、デートして手繋いで…あ、最後キスするんですよ!」

最近見たドラマを必死に思い出しながら喋っていると、どんどんと記憶が蘇り、最後視界が開けたみたいで、大きな声で言ってしまった。

「…キスしたいの?」

「…!!い、いえ!まだ心の準備がっ!」

「そう。」

雲雀さんはサッと立ち上がり、ドアの方へ向かって行った。
手前で立ち止まり、どうしたものかと見つめていると、今度は此方を見た。

「何してるの。」

「へ?」

「一緒に帰るんでしょ。行くよ。」

「! あ、はい!」

みんなが恐れる風紀委員長だけど、こんなにも優しい。
だって俺の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれている。

俺は幸せをかみ締めながら、二人で夕日が沈む方へと歩んでいった。


Grazie!

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