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□4殺 零崎双識ヲ尾行セヨ
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さりげなく人識は真実に近いところをかすったが、
しかしそれは本人にも自覚のないところであり、
曲識も「そんなわけがないだろう」と、あっさり否定するのだった。
「ぁの子はただの中学生ですしね」
「それにレンのメル友らしい。ちょっと前に自慢されたことがある」
「ぁっ!私も自慢されましたよ。確か聞いた話しによると、実際に彼女にぁうのはこれが二度目になるはずです」
二人からの話しにふ〜んっと軽く相づちのようなものをしながら聞く人識。
「メル友ね。メールでこそ兄貴の変態さは際立つと思うんだが…つくづく変わった趣味の娘さんだな。どうでもいいけど」
「あるいはあの女の子もまた変態という線が考えられよう。悪くない」
「いや、それゃ悪いだろ」
「ともかく――これはレンの作戦なんだと、僕は読んでいる」
曲識は言った。
「戦局を変えるためにレンが敵方に仕掛けた罠―いや、そんな積極的なものではないだろう。
そうせざるを得なかったに違いない。自らを囮にして敵に陽動を仕掛けているんだ」
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