半熟×検索
□最終回妄想 By8/22
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――…"ありがとう、翔太郎…。
大好きだよ。"…
そう、俺の中にアイツの声が響いた時にはもう、相棒は消えていた。
「フィリ……プ………?」
いくら意識を集中させても、名前をよんでも…
フィリップからの応答は無かった。
「な、んで、だよ……ッ!なんで、……っ!!」
(なんでみんな、俺の前から居なくなっちまうんだよ…っ)
泣いた。
ただ、泣いた。
涙も、声も、枯れてしまうくらい。
それでもポッカリと穴が空いてしまったような、俺自身の半分がなくなってしまったような、
そんな喪失感が無くなる事は無かった。
「フィリップ…ッ!フィリ……ッ…ぅ、…ぁあぁああ"あ"あ"あ"ぁああッ!!!」
悲しい、とか そんな簡単な言葉じゃ表せない。
例えるなら、そう『エンド』が正しいだろう。
俺達が始まった時の事を『ビギンズ』と言うのなら………
俺の、終わり。
もう……1人で生きるなんて……
「翔太郎…くん……」
「……左…」
もし俺が、本当に"1人"だったなら…。
きっとここには居ないだろう。
2人は何も言わずに、ただ寄り添っていてくれた。
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