□秘め事
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夜になってナツメは今朝のムスカの言葉を思い出した。
向かっている王国はかつて絶大な力を誇っていた王国であり、しかも空に浮かんでいるという。
あり得ないと思いながらも、物語の一部になったような気がして胸が躍る。
その所為で食事の際にもムスカにたくさんの質問を投げかけてしまった。
もしかしたらお転婆すぎると嫌われてしまっただろうか。

「ムスカ…さん」

呟いてみてもその声は届かない。
なにしろ隣にはムスカを嫌っている将軍が目を光らせている。
だがラピュタに着いてから、ラピュタから帰ってからでは遅いこともある。
それに、もっとムスカと話したい・会っていたいという気持ちが
時間とともに強くなっていく。
ムスカのことを考えると心臓が強く鳴る。


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