COWBOY BEBOP夢(完結)

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次に目が覚めたのは汚い部屋だった。
どう汚いかというと、建築20年にプラス火事?みたいな…。
壁は所々剥げてるし、穴が空いてたりもする。
フローリングは、敷き詰められた木の板としか言いようがない。
ワックスなんてとんでもない。ささくれ立ってる所さえある。


「…はぁ?」


しかも私はこんな部屋の床に横たわってたらしい。
布団も毛布も何もない。
着ていた服を見るとフローリングから出たと思われる木くずと埃まみれ。
1年の中で秋服が一番可愛いと思っている私にとって、それは許せないことだった。


「なんなの?…ホント」


病院じゃない。自分の家でもない。むしろ人の出入りも無さそうな部屋だった。
視線を巡らすと古びたドアがあったから、当たり前にそちらに向かった。
するとギィ、と古びたドアらしく軋んだ音を立ててドアが開いた。
目の前にいたのは、黒ずくめ。
髭に長髪、鋭い目。
…あ、危ない人か変質者か趣味の悪い人か変質者だ。


「………」

「………」


無言が続いて沈黙が降りる。
視線はあったままで、身体が固まっている。
変質者が動くかと思ったけど、動かれたら不味いんじゃない?と思った。
でも身体が動かなくて、変質者が私の前にしゃがむのを見ていた。

変質者は私を見て、瞬きをした。
そして少しだけ目を細めて、探るように私を見た後、部屋に唯一合った椅子に腰掛けた。





えぇっと…。
あれ?もしかして私、攫われた?







>今から飛び出したら、殺されるかな…
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