COWBOY BEBOP夢(完結)
□24
1ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
モンスター行列
ヴィンセントと一緒に来たのは、東京タワーみたいにそびえ立つ塔。
ＨＡＰＰＹ ＨＡＬＬＯＷＥＥＮの文字が大がかりなパレードを思わせる。
下にはもうパレードのために集まった人達がいる。
下から強く吹く風。
飛ばされそう…なんて軽口を叩くと、少しだけヴィンセントが笑った。
きっとこれがヴィンセントとの最後になるだろうと予感がしてたから、ヴィンセントの笑い顔が見られて良かった。
掴んでいた服を２回程引くと、ヴィンセントはこっちを向いてくれた。
最後だ、なんて思いたくないけれど。
背伸びをすると、ヴィンセントは少しだけ屈んで、キスをくれた。
「…隠れていろ」
「…ん。……待ってる」
きっと、ヴィンセントは迎えに来ないだろう。
でも頑張って笑うと、あの大きな手は私の頭を撫でてくれた。