□そして貴方に会いに行く
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毎日が同じ事の繰り返し。規則正しく動く毎日に急かされ傷付けられ、同じ顔の人達がたくさんの数字に埋もれて行く。いつからかその周りはゴミでうめ尽くされて目も当てられない程汚い街となってしまった。

嗚呼汚い汚い汚れている。空気まで汚い。ガスに汚染された酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すのだ。身体の中は汚い物でいっぱい。物を食べる時だってそう、私達が食べているそれには汚いものがたくさん詰まっているんだ。誰もそれに気付かず物を食べる食べる。毎日身体の中は汚い物でいっぱいだ。口から腐敗臭。身体からは液体が流れ出た。そう、私も汚い人間なのだ。


唯一綺麗な貴方は一体何処に居るの?返事してよ。私貴方と一緒にいたい。ねえ何処なの?私もう耐え切れないわ。












この世界から貴方は消えた


ここに残された私は一人。


貴方が居ない世界なんて、無い方がまし。



もう、疲れたのよ。こんな私を許してね?

残された記憶といえば、鉄の匂いと最後に笑った貴方の顔。

あの人最後に何て言ってたっけ。
ああそうだ。
「お前は   。」

『   』

ポツリと声に出して言ってみる。
強い言葉。無理だよそんな事。貴方がいないと私は何も出来ないの。



微かに鼓膜から伝わって聞こえてくる踏み切りの音。たくさんの見た事ない人達の叫び声。


カンカンカン。


危ないぞー!電車が来るぞー!きゃーきゃー!わーわー!



ぼーっとした意識の中沢山の人達の声が耳についた。うるさいやめて。もう止めて。




貴方といれば全てが輝いて見えた。けど今見ればここはゴミの山。ここに貴方はいない。だから私はここを出ていって貴方に会いに行くの。



優しく響く貴方の声はまだ私の耳に残っている。なんて綺麗な声。彼の声はよく響く、素敵な声。

迫り来る電車が何となく見えた。


貴方の声は綺麗ね、とても。私今からそっちに行くからね。もうちょっとでそっちに付くよ。



貴方は何が好きだったっけ。ああそうだ甘い物だ。私お土産買ってくるの忘れちゃったごめんねだから私がお菓子を作ってあげるよ頑張って作るわだから絶対美味しいって言ってねそしたらいつもみたいにその後でぎゅっと抱きしめて?そうだ私一緒に出かけたいいつも見たいに原付きバイクに二人で乗ってどこか遠くへ行こうよとても遠くへ前に座る貴方はいつもより大人びて見えてドキドキするのよ嗚呼愛しい愛しい愛しい貴方もうすぐで付くよ待ってて愛しいもうすぐで付くよ愛しい愛しい待ってて嗚呼愛しい貴方




どんどん遠くなってゆく踏切の音と皆の叫び声

ああ、やっと静かになった。これで貴方のもとへ行けるわ。貴方は私の事を喜んで迎えてくれるかしら?


私は貴方が大好きよ貴方にだったら殺されてもいいわ大好きよ貴方のその手に腕足頭首顔全部大好きよだから永遠に二人でいようもう絶対に放さないから誰にも邪魔させない二人だけの世界嗚呼愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい












世界がひっくり返る。真っ赤に染まる。


赤い鳥。黒い空。




















「なあ…俺はもうここには居られねぇみてえだ」


『銀ちゃん…?そんな事無いよ!大丈夫…大丈夫だから!』


彼の腹から流れ出る血を両手で塞ぐ。血はそれでも腹を流れ続けた。


「お前は…生きろ」






















生きろ、か。



























「………銀、時」




わーわー、きゃーきゃー知らない人達




愛しい貴方、銀時





















そして貴方に会いにゆく
 
 
 
 

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