インフィニット・ストラトス

□酢豚だけじゃ…
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「ん」

唐突に渡されたのはパックに詰まった酢豚だった。
渡してきたのは俺より結構背の低い少女、鳳鈴音(ファンリンイン)。俺の隣のクラスの奴だ。屋上で飯を食っていた時に偶然出会い、それ以降こうして昼を一緒にしている。


話を戻そう。
酢豚がある。


「鳳、これ何?」

「酢豚に決まってんでしょ?」


うん、見ればわかるね。

「そうじゃなくて、何で酢豚を俺に?」

「う………あんたがパンばっかで栄養摂取出来てないから特別に、よ!」


そんな俺の今日の昼食はコロネとメロンスティックパン。酢豚とは相いれぬ存在である。


「……さすがに酢豚とパンは合わないぞ」

「知ってるわよ!パン食べなきゃ良いでしょ?」


無茶言うな。放課後楯無さん命令で部活動に参加しなきゃならんのに酢豚だけだと確実に餓死するだろ。


「………」

「な、なんでパン食べ進めるのよ!?」

「酢豚だから。てか鳳は酢豚以外作れんのか?」

ギロリ


嗚呼、こっちを睨まないで。

「作れるわよ。それから私の事は名前で呼んで」

「じゃあ餃子食いたい。それから了解、鈴音」

「明日作ってくるから、覚悟しなさい。それから音はいらないから」







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