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□続・愛の鎖(完結)
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幼い主人はぐったりしていた。悪魔の頭を掴み、口にその腰を押し付けて、好きなように揺さぶった後の絶頂のせいだった。

今まで椅子に縛られていたセバスチャンが、すぐ側まで迫っている。そしてその大きな体に覆い被さられ、まだ荒い呼吸を繰り返している唇を唇で塞がれる。


「ご安心下さい。貴方の体を鞭で叩くようなマネはいたしませんよ。ご主人様相手に、馬に対してなすようなことはさすがの私にも出来かねますからね。」

唇を離しても間近にある悪魔の顔。薄暗い室内に浮かぶ赤い瞳は、その色を濃くしているように見える。

シエルは無言だった。僅かに怯えと焦りを浮かべたその表情は、悪魔の加虐心をどんどんくすぐっていく。


「おや…?やめろとは仰いませんね。嫌々ながらも、好奇心には勝てないといったところでしょうか。では坊ちゃん、まずは貴方の抵抗権と拒否権をお預かりします。大丈夫、傷つけるような真似はいたしませんよ。」

「……今更お前に傷つけられたところで…別に。」

「そうですか、では…。」


優勢でありながら手厚く接してくる悪魔に呆れたのか、シエルはこの行為を甘受する決意を表す言葉を口にした。
にやりと歪む悪魔の唇。

セバスチャンは直ちにシエルの服を剥ぎ、上半身のみを裸にしてしまった。暗い部屋に白い胴体が浮かび上がる。
続いてシエルの両手を掴みその細い手首を重ね、それを彼の頭上へと持ち上げる。シエルは移動する自分の手を目で追った。

「金属では怪我をしてしまいます、これを使いましょう。」

セバスチャンは黒いネクタイを手にしていた。それで手早くシエルの手首を拘束する。巻きつけるように丁寧に、且つ念入りに。その端はベッドの頭側にある装飾の窪みに掛けられ、そこに固定された。両手の自由を奪われただけでなく、シエルはベッドから逃げることもできなくなってしまった。
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